〆英國戀物語エマ
第9話「ひとり」

灰は灰に、塵は塵に。
葬儀に譲られた思い出のネックレスを携えるあたり、初っぱなから攻めに徹した展開だ。
一方、ウィリアムはケリーの異変を知ることなく晩餐会の準備を進める。メイドを追い出すものの、結局、ハキムと
ガールズの世話になっているのが、お坊ちゃんですな。相変わらずの無表情がいいねハキムガールズ。

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コルセット締めきとぅあぁぁぁ――!!!
アニーへの「お願い…」の色っぽさったらどうですか!あんな声でお願いされた日には、そりゃアニーさんも耐えられませんでしょうよ。締め付けられる際の息切れも、小林沙苗さんの声に艶ありすぎ。アニーの大きく伸びるスカートも素晴らしいですね。
ソファーについた手のアップから持ってくるあたりも、スタッフさん達も絶対狙ってますね。このシーンの作画レベルが異様に高かったのも、気のせいではないはず。 |

「メイド服はもう着なくてもいいのによ。」
エマはその答えに習慣と言っていましたが、ケリーが健在だった頃への思いや、割り切れない気持ちが、無意識にそうさせたのかも。勝ち気なアルがみせる元気のない表情と、逆に落ち着いたエマの様子に胸が詰まります。
ケリーの椅子に腰掛けて思い出に浸るシーンも、言葉がないのが余計切ない。

晩餐会。
原作では、ケリーの家の後片づけとは別の一話として描かれていましたが、一話にまとめて交差させると、エマとウィリアムそれぞれが住む世界の違いがぐっと引き立ちます。時間配分の必要性もあったのでしょうが、このあたりのバランス感覚もいいんですよね。
ほろ酔いのエレノアがまた可愛らしいこって。

こちらもスープを食しておりますが…。
前述の通り、一本の蝋燭を灯してひとり寂しく過す食事と、シャンデリアの明りが煌々と照らす豪勢な晩餐会。同じシチュエーションと料理ながら、規模を変えて描くことで身分の違いがくっきり浮き彫りになっています。
人のいる気配を察して猫がやってきますが、「次からは別の家を探しなさいね」と語るエマ。少しずつエリーがもういないという現実を認識させられていく。「にゃーん」と鳴き声をあげる猫の元気さが、逆にもの悲しいもので。

グレイスの憂鬱。
エレノアとの間で僅かながらぎくしゃくした描写のさじ加減がまた絶妙で。ウィリアムとエレノア、双方の思いを知りながら板挟みに悩む苦労性。ウィリアムにとっては妹ですが、エレノアにとっては頼りがいのある年上のお友達。
長女ということもあってか、なかなかの姉属性を発揮しとります。
ウィリアムが決心して本心を打ち明けようとするも、酔って体調の優れないエレノアに話を断られる。このあたりのタイミングは昼メロタッチなんですが、優雅な社交界の物語だけあって、ドロドロ感やいやらしさの欠片もなく。

ついに現実を受け止める時が訪れ…。
後始末を終え全ての仕事は片づいたのに、気持ちの整理だけは付かなかった。ゆっくりと、でも止めどなく押し寄せてくる感情のほつれを、大きな間をとって描いていました。やりきれない思いが画面を通して、ひしひしと伝わってきます。演出としてはこれ以上ない見事なものでしたが、静止画を流し続けるというのは、製作サイドとしては勇気がいることなのかな。一歩間違ったら、それこそただ画が止まってるだけになってしまうわけですし。グッジョブです。
そして話は結び、EDへと流れ次回予告へ…と思っていたら、なんと後話が。猫が他の家に食べ物をねだりに行く1シーンが描かれるのですよ。…これはしてやられました。エマの言葉を理解したというわけではないでしょうが、
ケリーの家から人の温もりが失せたことを察したということでしょうか。ああ切ねぇ。
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