〆ローゼンメイデン
トロイメント 第11話「薔薇園」
うーん…。開始当初はそれなりにおもしろかったのに、気が付いたら鑑賞意欲をなんとか起こして見る域に…。
一体なにがそんなにいけないのかと考えてみても、なかなか答えが見つからない(作画レベルは除外してます)。
キャラクターの個性はおもしろいし、思い入れもできるんだけど、話そのものがつまらないのかな。先週の雛苺のように、キャラクターに絞るとグッとくるのに、メインストーリーが進むと途端につまらなくなる。ジュンと深紅の関係が描かれないまま、ドール達だけで勝手に盛り上がってしまっているのも一因でしょうか。あとは薔薇水晶とのパワーバランス、深紅の心の傷など、もどかしさが募るばかりで手応えがない…。最終話で、溜まりに溜まったフラストレーションを晴らせるような展開が来てくれれば、この感想自体、脚本家の手のひらでで踊らされていたと、喜べるのですが…。
〆Fate-stay
night 第3話「開幕」

さあ待望の、作中で初の宝具発動が来まし――― あれ?
迫力ねー。プロモで気になっていた剣戟音の軽さは、ダイナミックなものに変わっていましたが、画が音についていけてない感じ。迫力不足をエフェクトでごまかしているように見えてしまったなぁ。ランサーが魔力を高めて、いざ
発動。「その心臓貰い受ける!」突撃したのに、空振りで1クッション置いてしまったのが、なにより勿体なかった。
なにゆえ飛びかかる勢いを逃がしてしまうかな。あれっ?と思ってる間にどーんと来られても、肩すかしだよ。
逆に宝具の描写は、鋭角に曲がる軌跡を一本入れただけでフィニッシュショット。セイバーが「因果の逆転」と口述するけど、原作知らない人は、何が必殺でどれだけ特別なことが起きたのか、わからないのでは? わざと地面を狙ったランサー視点のカットインや、穂先の歪みを入れるなど、表現の方法はいろいろあったと思うのですが…。
宝具、サーヴァント最大の見せ場がこれでは、先行きが不安…。
前後しますが、その前の対話は良かったなぁ。クラスを明らかにさせない。情報の漏洩が勝敗の天秤を左右する戦いで、戦闘中に情報戦をも繰り広げる。揺さぶりを掛けて看破されること・することを互いに理解しながら、そこに愉悦を感じるという救いがたい性。そこに全身全霊をかけた英霊同士の戦いの醍醐味が感じられるのですよ。
以下大幅に脱線(媒体の比較論になってしまったのでアニメの感想を読まれる方は飛ばしてください)。
別媒体で見ることで、逆にゲームの真価が見えてしまったり。テキストと静止画(エフェクト)で、あれだけの臨場感と迫力を生み出すってのは、物凄いことなんだなとつくづく思います。奈須テキストの力よ。
ただ、アニメとゲームには、描写の手法と受取手の認識方法に、歴然とした違いもあるわけで。
テキストでは、読者が地の文を読むためにかける時間は、作中で流れる時間とイコールでないのに対し、アニメは全てリアルタイムで進行しなければならない。読み手のリズムによって如何様にも変化できる能動的なテキストと、万人にわかるようイメージを統一してあとは一切受動的なアニメ。ビジュアルが少なめで、想像を膨らませられる点と(ゲームはイラスト多めな分、小説に比べれば限定されるけど)、完全に具現化してみせなければならない点でも大きな差があるといえます。
受取手の自由度の違い、ていう表現がしっくりくるかな。読み手が漠然とイメージ出来る許容範囲。その自由度がノベライズで25%、ADVゲームで15%くらいに仮定しても、アニメではほぼ0%。受取手個々の内面にあるイメージと必ず齟齬が生じてしまう。このあたりがノベル系作品のアニメ化に永遠につきまとう命題と思うんですが、その問題が本話の戦闘描写で露呈したような気がするんですよね。
圧倒的な密度と瞬発力を誇る奈須きのこテイスト。そこで魅せた宝具発動を、アニメではどう見せてくれるのか。
そんな期待を抱いて鑑賞した結果、その爆発力を表現できなかったというのは端的にまずかったと思うんですが、
動画に迫力がないという事実だけが問題ではない。
媒体の質が違うことで難しい表現の一つがルビ。自分もどうやって表現するのか楽しみにしていたんですが、普通に「ゲイ・ボルグ」と言うしかなかった(そういえば、ゲームはゲイ・ボル“ク”だったけどアニメでは濁るのね)。これは仕方ない。「刺し穿つ死棘の槍」と書いてゲイ・ボルクとルビを振れるのはテキスト媒体ならでは。ダイの大冒険や
バスタードの呪文が判りやすいですが、漢字にルビを振るだけでイメージを固定できるってのは、やっぱりテキストの強みです。ただ、なればこそ、文字でイメージを伝えられないからこそ、アニメにおいてはその描写が命となるわけで、「刺し穿つ死棘」のイメージをビジュアル的に伝えられなければならなかったんじゃないかなー、と思えてしまう。
2004年PCゲーム界を席巻したモンスター作が、どのようにアニメーションしてくれるのか。この点は非常に大きな見どころの一つになると思っていただけに、本話におけるクオリティは残念でならなかった。
仮に自分がもつイメージとかけ離れていたものであっても、送り手が明確な意図を持って表現したものであれば、それはそれでおもしろいと感じられたと思うんです。けど、本話の描写にはそんな意気込みや覇気がほとんど感じられなかった。ここが最大の問題なんじゃないかな。この先も同じコトが起きるのでは…?という不信になり、ディーンがFateという作品を描く上で、引いてしまった限界線のようにみえてしまう…。
媒体の違いから生じる課題を、どれだけ噛み砕いて表現できるかが、コンテや動画の腕の見せ所。アニメーターとしてのセンスが問われるわけで、どうかこの先は頑張って欲しい。

立ち振る舞いはいいんだけどなぁ…。
ランサーは槍を構えたときと、背中を見せるとき。雄々しく、颯爽としてカコイイわけですが、この去り際にはシビれました。台詞はほとんど原作に忠実だから、相対して口をきくときは、すごくいいんですよね。改行のポイントや行間の間みたいな抽象的な要素まで、アニメは具体的に描かねばならず大変なんだろううけど、いい雰囲気作れているように思います。ただ、セイバーの傷が全然見えない…。後に治療していたけど、どれだけの深手だったかは、後に語られるのかな。

ROUND2、ゴーング。
とは気づけなかった、振りかぶりショット使い回し…。突然のアーチャー強襲。上段の2コマ目のようにフィニッシュショットはかなり気合い入っているのに、どこか経過が抜けているような。完成度は低くないだけに、一箇所で粗が目立ってしまうのは、つくづく勿体ない。
分割ショットはなかなかおもしろい試みで。ただ多用すると安っぽくみえてしまうかも。あとこの作品、縦のパンが多いのかな。凛の佇まいはすこぶる良いね。ニーソの特性とお嬢属性がよく現れていますよ。グッジョブ。

ジョージ・ナカタ、キタコレ。
プロモーションビデオでも何が一番凄かったかって、中田ボイスによる「フェイッ…ステイナイト…!」タイトルコールでしたが(今の予告どころじゃない凄みがあった)、言峰は期待以上の出来映え。衛宮の名字に口元を歪ませたり
(「ふっ…」ていう含み笑いだけでも中田譲治の存在感は揺るぎないね)、サーヴァント召還元の時代まで、伏線の示し方も絶妙だなぁ。士郎の過去を含ませる進みもいいね。
Bパートまるまる聖杯戦争の概要とルール説明に使うのも、思い切った判断ながらよし。静止画ばかりだったけど内容に耳を傾けさせることに重点をおいたならば、巧いバランス(単にギリギリだったのかもしれないけどw)
令呪の発音は、レイ“ジュ”と後ろにアクセントを置くと思っていたけど、“レイ”ジュだったのか。こんなところも音声ありきの発見だね。

「改めて聞こう。選ばれたマスターとしてこの聖杯戦争を戦う意志があるや否や!?」
うは。“最も崇高な願いと最も醜悪な望み”なんてフレーズもそうだけど、奈須テキストに中田ボイスは、この上なく映えるなぁ。逆に3話まできたら、凛より士郎の声に大きな違和感を覚えるようになってしまったり…。その凛も義理を果たしたと言うけど、セイバーを止めてくれたことに対して、という話が事前にないとおかしいのでは。描写から話作りまで、しっかりしているようで、どこか抜けている。妙な中途半端さが漂っているなぁw
凡百の作品になるか稀代の名作となるや否や!? とか思ってたら、イリヤきとぅー!でも演技やべぇぇぇ。
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